抽出における みちくさの考え方
まずは目的の濃度を決めます。プロの方はTDS計などを使うことが多いかもしれません。
ドリップなのか、エスプレッソなのかだけでなく場面に応じて必要な濃度は変わっていくことと思います。
慣れないうちは濃度を高めに設定しておいてお湯割り、水割りで濃度を調整できるようにしておくと美味しいコーヒーを楽しみやすいですよ。
抽出の強弱の組み合わせで味わいを作っていきます。
例えば、豆量を増やす。これは一番わかりやすく、“強“。
今度は挽目を粗くして“弱”。湯音を高くして“強”。
湯量を増やして“弱”。抽出時間は短く“弱”。
その代わり注ぎを勢いよく攪拌して“強”。
…というようにどのポイントで“強・弱”を付けているのかを把握しておきます。
それぞれのポイントで味づくりに個性が出てきます。
豆の個性と作りたい味わいのバランスを取りながら決めていきましょう。
一つ気を付けたいことは濃度の高さと抽出の進み具合は違うということです。
つまり、、濃度は低いが過抽出と言うことがありえるということ。
反対に、濃度は高いが未抽出ということもあります。
未抽出状態だとせっかくのフレーバーやマウスフィールがふくよかさを失い、軽すぎる味わいとなります。
過抽出だと美しいマウスフィールは崩れ、クリーンカップを損ない雑味や渋みを伴ってしまいます。
ここでみちくさ的な抽出の安定のコツとして。
未抽出>過抽出
過抽出より未抽出の方がベターであると考えています。
味わいのふくよかさは失われますが、ネガティブな味わいが追加されることのあまりない未抽出を過抽出に比べると選択するように意識すると抽出は安定するかと思います。
ここからは実践編。
過抽出が起きにくい濃度の高め方“強”の抽出について考えましょう。
- 豆量を増やす
挽いた豆一粒一粒にベストの抽出のタイミングがあるはずです。
ただ、それをピッタリそろえるのは難しい問題です。すべての粒に同時に同じ条件のお湯を触れさせることと、コーヒーの粒すべてが同じ状態で存在することの両方が必要となってしまいます。
それには相当な好条件と高度な技術が必要になってしまうので、豆量を増やしてストライクゾーンを広げるような気持で抽出した方が楽ですしベターです。
これは僕らお店の人にとっても毎日のオペレーション的にも限界があるのでよく手段として使います。
- 抽出時間をコントロールできる器具をセレクトする。
過抽出のほとんどが予期しない抽出時間オーバーで起こることは想像に難しくないと思います。
なので、時間がコントロールできる器具を選ぶことは過抽出を避ける近道です。
フレンチプレスに代表される浸漬法のものは時間をコントロールしやすいです。
また、ペーパードリップの際も過抽出の原因になる目詰まりを避ける能力が高いフィルターがあるのでそれをセレクトするのもおすすめです。三洋産業のアバカフィルターはとっても優秀なので今使っているフィルターと置き換えるだけでガラッと味わいが変わりますよ。
まだまだたくさんのコツあるはずです。
ぜひ、コーヒーの抽出に強弱を付けながら楽しんでみてくださいね。
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